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2016年11月25日 (金)

Staff 平成20(2008)年度

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大西裕太郎 Yuutarou OONISHI


『勇者オルテガなのに、格好は変質者じゃねえか。そう思っていた時期が僕にもありました。』


「服飾店における空間構成の特徴と周辺環境の評価」
*研究目的*
 本研究では利用者に好まれる服飾店の内装・ファサード、通りにおける服飾店の立地条件や他店舗との関係性などの周辺環境評価について把握することで、今後の服飾店計画の指標となることを目的とする。
*調査方法*
①服飾店の内装評価(玉宮町):アンケート調査
②服飾店のファサード評価(大須商店街):SD法を用いたアンケート調査
③服飾店周辺環境の評価(玉宮町):ヒアリング調査
*結果、分析*
①調査から得た知見をもとに服飾店における内装の魅力を高めるための設計フローチャートを作成した。対象の性別から内装の基調となる色を選択し、次に什器の量を選択することで6種類のグループに分類できる。これにより利用者層と内装で配慮すべき明るさ、ディスプレイ、雰囲気について導き出すことができる。
②因子分析と店舗別形容詞対評価の結果から、服飾店ファサードは5つのタイプに類型化できた。Aほんわか、B落ち着いた雰囲気を店舗ファサードに持たせたい場合、「暖かい」、「やわらかい」、「親しみのある」、「広い」、「明るい」印象になるように配慮し、これらと対照的なDクールでは「暗い」、「冷たい」、「固い」、「よそよそしい」等の配慮が考えられる。
③共通回答として、駐車場がほしい」が挙げられる。岐阜県は郊外に大型ショッピングモールが乱立し街中が空洞化する事態になっている。電車の市内線の廃線や車社会への移行などからその事態へ繋がったのではないかと思われるが、車で来店する人が増えてきているのであれば駐車場がほしいという理由も納得できる。また、「入りにくい・分かりにくい・見つけにくい」がある。半地下や2階にある店舗は奥に何が広がっているのか分からないという不安や、前に述べたように敷居が高くなっていることから入りにくいと思われている。分かりにくく見つけにくいことから、偶然発見し入ることより、あらかじめ調べて入ることの方が多いと思われる。
(文責:伊藤昌博)


c0028578_16445492.jpg松井寛子  Hiroko MATSUI

『あなたの鼻から、何かでてますよ。』



「こどもの遊びの動きからみた遊び場に求められる空間要素」

本研究は、主として幼児の遊び実態を反映させた遊具で発生する動作を観察・分析することで遊び場を構成する空間要素にどのような特徴があるかを抽出する。
まず、こどもの遊び実態を観察し、その結果から5つの動線の型を導き出した。
次に、タイプごとにより多く観察された動作を引き出す空間要素を組み合わせることで遊具を設計し、実際に制作した。
そして、その遊具で遊ぶこどもを観察し、遊びの動きと空間要素の関係について考察した。
結果として、5つの遊び動線の型それぞれに対して有効である空間要素をまとめた。

回遊型:身長以下の段差、固定遊具、回遊性、要素の不連続、広い空間、つかめる部分
反復型:身長以上/以下の段差、固定/組立遊具、広い空間、つかめる部分
通過型:身長以上の段差、固定遊具、要素の不連続、広い/狭い空間、目印、目隠し
回帰型:固定遊具、回遊性、広い空間、目印
停滞型:身長以下の段差、固定/組立遊具、要素の不連続、狭い空間、目印、目隠し、つかめる部分



c0028578_16461149.jpg伊藤昌博 Masahiro ITO


『ダブル笑顔がバッチ・グ~dd(^^)』


c0028578_16494910.jpg岩田秀斗 Hideto IWATA


『キラーン☆これが目にはいらぬか~!!』


c0028578_162404.jpg江﨑徹 Toru ESAKI

『朝日がまぶし~~』


c0028578_16552251.jpg田上菜美 Nami TAGAMI


『あ゛~ お母さんおらへぇ~ん』


c0028578_16271020.jpg臼井悠 Haruka USUI

『大好物:三角のつみき』

「利用者の感情別にみた飲食店に求められる空間的特性」
*研究目的*
 本研究は、各感情を対にした4グループ[喜-怒][喜-哀][楽-怒][楽-哀]について、感情を比較して得られた類似点・相違点から、利用者が感情別に求める飲食店の空間的特性を明らかにすることを目的とする。
*調査方法*
箱庭手法を用いた実験を被験者に行ってもらう。
1)家具模型の配置やパターン
2)想定空間の詳細なイメージ
3)被験者の設置意図
などをヒアリングし、ビデオカメラで撮影した。
*結果、分析*
①二つの感情時の箱庭比較:同一被験者における二つの感情時の箱庭模型には差がみられ、この箱庭手法を用いた実験は妥当であると考えられる。
②利用人数:各感情の平均値から、怒・哀は少人数での利用を想定している。また、喜は他の感情より全体的に人数が多く、楽は個人差が大きかった。
③テーブル数と座席数の比較:喜・怒・哀と比べると、楽はテーブルに対する座席数を少なく設定する被験者が半数を占めていた。
④一人当たりの床面積:おもに喜・怒はゆったりとした空間、哀・楽は座席数が多く少し窮屈な空間を想定している。
⑤物的要素の面積比率:喜のテーブル席は最も高く、カウンター席は最も低い。怒のテーブル席と座敷席はともに低く、カウンター席は最も高い。空きスペースも空間の半分以上を占める。哀のカウンター席と座敷席は最も高い。楽のテーブル席の割合は高く、カウンター席の割合は低い。
⑥飲食店計画に関わるキーワード:[行動]どの感情も話したいと思っている。しかし、喜だけは共に来店した友人同士で話したいという気持ちがある。[雰囲気]どの感情も落ち着きを求めている。[視覚的要素]被験者全員が視線を考慮している。
(文責:加藤未知麻)


c0028578_16313754.jpg佐野陽祐 Yosuke SANO

『基本、写真では不機嫌』

「ルームシェアにおける同居者間の関係が個人的領域形成に及ぼす影響」
*研究目的*
 本研究は、ルームシェアにおける同居者間のprivate-public領域の感じ方、プライバシー意識、生活スタイルなどから空間に対する同居者間のの関係を読み解き、ルームシェア空間に求められる計画的知見を明らかにすることを目的とする。
*調査方法*
ルームシェアをしている、もしくは経験がある人を対象にアンケートを実施。
アンケート項目は、
1)生活リズム
2)間取り
3)①同居者の存在を意識する行動・場所
  ②重要な場所
  ③ルームシェアで工夫した点
4)private-public領域評価などである。
*結果、分析*
アンケートより生活スタイルと個人的領域の意識評価を行った
①泣きたい時に泣く場所:生活スタイルにずれがある場合は自室のベットが多い。その他にはお風呂のように利用時に他者が来ない場所も挙げられた。
②よく電話する場所:自室のベットが多い。同居者から遠い場所(脱衣所)、音を遮断できる場所(玄関)では同居者に迷惑がかからないようにしている。
③自分にとって重要な場所:自室のベッドと共通の場所が多く、同居者の部屋も挙げられている。共通の場所に同居者同士で重要視している家具や場所があることで交流の場が形成されている。
④プライバシーを守るために工夫したところ:共通の場所では、視線が気になる為、リビングと自室、リビングと玄関といった部屋の境界に工夫が見られる。 
⑤レイアウトで工夫したところ:同居者との良い関係を保つため、同居者間で共通の場所を平等に利用できるように、家具の配置、家具の境界に工夫が見られる。
(文責:岩田卓也)


c0028578_16332726.jpg中村拓磨 Takuma NAKAMURA

『イケメンの原点は・・・smile80%☆』

「都会っ子計画-都市部における教育および保育の場-」
*研究目的*
 本設計では名古屋市中区栄に施設内だけで完結せず、街と融合した認定こども園を設計することで、そこに働く人、その子ども達、栄を訪れる人にとって魅力ある教育・保育の場を造ることで新たな大人と子どもの関わりを生み、それを繋ぐ園のあり方を提案することを目的とする。
*計画対象地の概要*
 対象敷地は名古屋市最大の繁華街である。これは昼夜間人口比率が494.6%と大きいことからわかる。
 また、道路に沿って設けられた公園が広域に及び、地下街が発達している。 
*計画概要*
 本設計では街の通りに園内の動線を組み込み、大人と幼児の交流の場を随所に点在させた。また、人通りが多い栄地下街のあるレベル(地価5.4m)を基本階とし、建物間に生じた空間が地下を通る人の導線となることで園内の動線との間に交点が生まれるように意図した。
 そこに様々な要素を配置することにより子どもと大人に多様な交流が発生すると思われる。また、聴覚・嗅覚で互いを認識する事も「接する」ことと位置づけた。そして、交点だけでなく多様な接点を随所に設ける事で、互いの意識が相手の空間へと溢れ出し、他者との関係が生まれると考えられる。
 このような様々な交点、接点を設ける事で、子どもと大人の段階を踏んだ交流が可能となろう。
(文責:南佳祐)

c0028578_16401556.jpg長谷川尚美 Naomi HASEGAWA

『私の笑顔はpriceless♪』

「キャプション評価法を用いた玉宮通りとその周辺地区の印象評価」
*研究目的*
  本研究では、キャプション評価法を用いて玉宮町通りとその周辺地域の魅力、問題などを抽出し
『玉宮まちづくり協定』と照らしあわせて、まちなみづくりの知見を得ることを目的とする。
*調査方法*
①予備調査
 ・玉宮町通りに並ぶ店舗の連続写真、簡易マップを作成。
 ・まちづくり協定が反映されている箇所をマップ上にチェックする。
 ・マップと評価シート、キャプション評価法を用いたアンケートの手順を載せた
  調査の説明書を作成。
②キャプション評価法を用いたアンケート
 ・カメラを持って玉宮町通りとその周辺を歩いてもらい、
  「いいなぁ」「嫌いだなぁ」「気になるなぁ」と感じるものを写真撮影し、
  撮影理由をシートに記入してもらう。
  そして、撮影してもらった写真をキャプション評価法で評価する。
*研究結果*
  隣接する建物、街並みとの調和、古い建物の有効利用、賑わいを感じるディスプレイ、
 個性的な店舗デザインなどが評価された。駐車場のさびれた印象や、建物取り壊しにより
 露になった壁面、鳥の糞などの対策が課題である。
(文責:藤澤光治)


c0028578_1641963.jpg長谷川万記 Maki HASEGAWA

『今より幼いでしょ?』

「保育所・幼稚園における遊び行為の展開にかかわる空間的特性」
*研究目的*
 本研究は、保育所・幼稚園における幼児の遊びがどのような影響を受け、移り変わっていくのかを把握することで、遊び行為の展開にかかわる空間的特性について知見を得ることを目的とする。
*調査方法*
まずは遊びの動きについて、
1)場所の移動
2)行為そのもの
に分けて考え、4つのパターンを想定。
そして1人の園児を1~2分間、およそ毎秒写真撮影した。
*結果、分析*
得られたデータから特徴的な事例を取り上げ、行為の動線と共に空間的・人的要因について考察した。
①場所-動×人の動き-動(動×動):園児が走り出すきっかけは集団・物に興味を持つことである。よって、走り回る遊びの発生には、広い空間、遊具・屋内から遊具が見えやすい位置にあることが関わっている。
②場所-静×人の動き-静(静×静):先生の存在などで安心感を得ることができるため、家庭的な空間の影響を受けていると思われる。これらより、座る、寝転ぶ、一人でのんびりする、集団で固まることができる空間が関わっている。
③場所-動×人の動き-静(動×静):先生・友達・自然物などの影響を受け場所を移動する場合と、遊具と椅子を行き来する場合とある。共通点は周囲を気にしている点であるため、拠点から周囲が見えやすいようにする。
④場所-静×人の動き-動(静×動):牛乳パック遊びのように、新しくできた物や空間を使った遊びをしたり、35度程度の斜面・20cm程度の高さの遊具・空間が遊びを誘発している。これらから静×動は自ら遊び方を工夫して遊んでいる。
(文責:野原加絵)


c0028578_13201794.jpg松浦史佳 Fumika MATSUURA

『わたしのスッピン』

「冒険の森-公園から地域へと拡がる遊びの場の提案-」
*研究目的*
 幼児期から児童期に経験する遊びは精神的・身体的に多くのことを学ぶことができる。ところが、遊びの空間・時間・量の減少や禁止事項が多く遊びが抑制されるなどといったことから、外で遊ばない子や遊びを知らない子どもが増えるなど、遊びの内容に偏りが見られる。
 これらの問題を改善するためには都市部の子どもたちが自然と関わって遊べるような空間が必要である。本設計では、人々の憩いの場・子どもたちの遊びの場として利用されてきた「公園」の遊び空間を地域へと拡げ、ネットワーク化することで、よりよい遊び空間を提案したい。
*設計コンセプト*
 1)エッジ:既存研究より、子どもに遊びを促す要素として「エッジ」のある空間が重要だと考えた。街の空きスペースを平面的にグリッド化し、1500×1500mmの1グリッドずつ素材を変える・断面的に高低差をつけることで、遊び場となる空間に「エッジ」を多く生み出すこととした。
 2)波紋 :街の空きスペースに子どもという刺激が落とされることで波紋のように遊びに拡がりが生まれると考えた。さらに、異なる遊びや素材・道具を刺激として落とすことで遊びが拡がると考えた。これを「遊波紋」と名づけ、本設計に落とし込むこととした。
*設計内容*
 本設計では、3パタンのグリッドと「遊波紋」を反映させた空間をつくった。また、本設計は住宅に隣接した遊び場となっている。そのため、住宅周辺は住民も一緒に利用可能な場所を取り入れ、大人と子どもの波紋を重なるようにし、地域で見守ることのできる遊び場を提案した。
(文責:南佳祐) 

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